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未来を繋ぐ「こどもの城」

世界的建築家、丹下健三氏の設計による「こどもの城」は、
二代目園長 藤田復生がかねてから抱いていた理想的な幼稚園教育の夢を実現させようという思いに
丹下建三氏が共鳴し、設計と教育のプロが一年二ヶ月にわたる話し合いを行った上で、
設計にとりかかるほどこだわり、何よりも「こども」のことを第一に考えられた建物です。

「未来がある子ども達のために最高の幼児教育の空間を」

と両名の熱い想いを形に「創造性を育む場」として作られていて、
建物のあらゆる空間にこうした配慮がなされています。

大小さまざまな保育室には、ところどころに窪みの様な空間があり、保育室同士をつなぐ空間も画一的な通路ではなく、場所ごとに色々な表情があります。
園庭から扇状に広がる幾つものテラスも保育の活動の場になったり、子ども達の憩いの場になったりと使い分けています。また廊下にはちょっとしたコーナーがあって色々な空間で子ども達は自由に遊べます。
広い園庭にはこの土地の特性を生かし東南に山の斜面があります。起伏に富んだこの場所は子ども達の足腰を鍛えるだけでなく自然が溢れており四季の移ろいを知り感性を育てる大切な空間でもあります。

また、いたるところに階段があります。
子ども達がケガをしないようにと、園舎にはなるべく階段をつけないのが普通ですが、危険を排除するのではなく、危険を目の前に身を守る意識がしっかり育ってほしい、という想いから、子ども達が登り降りしやすいように「高さ」「幅」も綿密に計算されて作られています。そして何よりも階段があると子ども達の動きに流動性が出てきてダイナミックな生活が生まれてきます。当園独自の複数担任制での幼児教育の場では、園舎全体も、園舎内のどの空間も環境も、高い保育効果をもたらす重要な役割の1つを担っているのです。

幼稚園という場所は子ども達の集団生活の場で、「自主・自立・協調」を基調として人間としての基盤が培われます。
子ども達自らが自発的に、自主的な人間形成の活動を展開できるよう、
ゆかり文化幼稚園は現在も丹下設計事務所に相談しながら計画的なメンテナンスを行い、
今なお、当時とほぼかわらない「こどもの城」を大切に未来に繋いでいます。
時代が大きく変わっても、ゆかり文化幼稚園の子ども達の生き生きとした表情は今も変わりません。
そこに丹下健三と藤田復生が思い描いた理想、「こどもの城」の全てがあります。

是非一度、見学にいらっしゃいませんか?

幼稚園データ

園地総面積
3,418m²
内訳
建築面積930m²/整地された空地平積2,100m²/建築容積3,200m²/
延べ床面積1,320m²(遊戯・保育室60%/付属室35%/機械室5%)
※遊戯・保育室は付属室・管理室を含む。
※機械室は各々通路部分を含む
設計監理
丹下健三および都市建築設計研究所
構造設計
川口衛構造設計事務所
建築工事
大成建設株式会社
ダムウエータ
中央エレベータ工業株式会社
時計工事
シチズン商事(寄贈)
家具
天童木工
園庭
1,485m²
室数
保育室8部屋(美術、音楽室含む)・講堂兼遊戯室・資料室・職員室他